関西で長年修行し、大阪で5年以上にわたってパン屋を営んだ経験を持つ岡原さんは、2013年に地元笠岡へUターン。フランス語で「皿」を意味する店名のとおり、得意とするのはどんな料理にも合うハード系のシンプルなパン。一見すると無骨ながら、噛めば噛むほど小麦の風味が広がるバケットやチャバタは、毎日の食卓にそっと寄り添う温もりのある存在だ。
イマドキの硬派なパンばかりかと思いきや、あらゆる世代の人たちに親しんでもらえるようにと80種類以上をラインナップ。食パンだけでも4種類、きなこをまぶした揚げパンや小豆を巻き込んだドーナツなど昔懐かしいおやつ系からフォトジェニックなデニッシュやサンドイッチ、男子学生のおなかを満たすやんちゃな総菜系も充実している。
「パンの可能性は無限大」と語る岡原さんは、さまざまな料理や食材からインスピレーションを受け、なんこつ入りの大きなつくねがドカンとのったフォカッチャや甘辛い豚天をまいたトルティーヤなど、遊び心あふれる新作も続々と生み出している。あれこれと試作を繰り返しながら新たな味を追求することもパン職人としてのやりがいなのだという。今日はどんなパンに出会えるのだろう?訪れる度に新たな発見を与えてくれる場所なのだ。