瀬戸内海の中心に浮かび、大小31の島々からなる笠岡諸島。
今回はそんな笠岡諸島最南端であり、岡山県の最南端、「灯台と水仙の島」と呼ばれる六島(むしま)をご紹介いたします!
六島へのアクセスは笠岡駅から徒歩7分。
笠岡港旅客船ターミナル「みなとこばなし」(住吉港)から旅客船に乗ります。
旅客船へ乗るにはまず「笠岡諸島旅客船ターミナル みなとこばなし」内の券売機にて切符を購入します。
笠岡港から六島までは片道料金(現金のみ)
大人(中学生以上)¥1280
子供(小学生以下)¥640
六島には常に開いている商店などもないため、船に乗る前に飲み物や食料を調達していくことをおすすめします。
出航の時間になるとアナウンスが流れるので、いざターミナルへ!
この日は朝イチ(7:05発)の船に乗船。
朝日がちょうど昇ってくるのを船の窓から見ることができ、贅沢な時間でした!
波に揺られること約1時間、いよいよ六島に到着です。
六島には湛江港と前浦港の2ヶ所の港がありますが、水仙を見に行くのであれば前浦港で降りると近くておすすめ。
六島は面積約1平方キロメートル、人口70人ほどの小さな島。
港でまずお迎えしてくれるのが、海に浮かぶブイに猫のイラストが描かれた”ブイ猫”。愛くるしい表情にほっこりします。
このブイ猫、さまざまな顔のものが島の各所に置かれているので探しながら歩いてみるのもおすすめです。
海を左手に歩いていくと見えてくるのが六島浜醸造所。
笠岡市で言わずと知れた、笠岡諸島の食材を生かしたクラフトビールのブルワリーです。
醸造所の隣には飲食スペースも設置してあり、現在は予約制での営業となっているようです。
醸造所の前の灯台の矢印をもとに、灯台を目指し右に曲がっていきます。
この時期、灯台の周辺をはじめ島のあちこちに、島の方々が中心となって植えた美しい水仙が一面に広がります。
たくさんの水仙と、背景には真っ青な海、まるで絵に描いたようなその景色の中で風が吹くとゆらゆらと小さく揺れる白い花は、可憐で繊細で、まるで島の穏やかな空気を体現しているよう。
水仙たちに囲まれながら進む道中はなんだかワクワク、まるで絵本の中に迷い込んだような気分になります。
ゆるい上り坂や階段もあるので訪れる際はスニーカーがベストです。
そして港から歩くこと約20分、六島灯台へ到着!1922年、航路の安全を守るため岡山県で最初に設置されたのが、高さ13mのこの灯台。点灯から100年間、この辺りの海峡と六島を見守ってくれているシンボル的存在です。
空の青に灯台の白のコントラストが鮮やかに映えます。
【2023年1月17日時点での開花状況】
この辺りの水仙の開花はもうすぐ。今年は1月下旬から2月が見頃となるようです!
また、1月28日(土)には灯台内部を見学できる水仙ツアーもあるようですので、ぜひチェックしてみてください。
高台からの景色は、一面に瀬戸内海が広がり、四国の島々を眺めることができます。
時間の流れをゆっくりじっくりと味わい、自然の音だけを楽しみ、太陽に包まれる贅沢な時間です。
六島は周囲4.6km、徒歩で移動できる小さな島。灯台のある高台を降りて、海を右手に海岸沿いの一本道をのんびりお散歩。
湛江港近くには展望台があり、360度パノラマで海を見渡すことができます。この辺りにも水仙を植える活動を島民の皆さんが数年前から始めているのだそう。新たな水仙スポットとなる日が待ち遠しいです。
お昼は湛江港近くの「民泊 島小屋」にてランチをいただくこともできます。(事前予約制)
名産のひじき入り炊き込みご飯など、愛情たっぷり!島のおばあちゃんの手作りランチプレート。その土地ならではのものが食べられるのもうれしい。
島を歩いていると声をかけてくださる島民の方々の温もり、自然の美しさ、ゆったり流れる空間の中での自分時間。人間の本質的なものを、じっくり味わうことのできる六島。
皆さんもぜひ、足を運んでみてはいかがでしょうか。